キチンとは?キトサンとは?キチン・キトサンとは?—キチンとキトサンの違い

キチン・キトサンの原料

「キチン」と「キトサン」または「キチン・キトサン」というように「キチン」と「キトサン」は分けて呼ばれたり、くっつけて呼ばれたりするので、紛らわしくて良く分からないという方もいるかと思います。

私たち販売に携わる者でさえ、時に「キトサン」またある時は「キチン・キトサン」と言ったり、一貫性が無かったりするので、一般の方はますますわかりにくいのではないでしょうか。

そこで、ここではキトサンのいくつかの呼び方について、それぞれ詳しく解説してゆこうと思います。

先ず、根本的な事から申しますと、じつは、これらの成分、元となる出発原料は「キチン」ということで同じなものなのです。

それを化学的に加工することによって、異なった性質を持つようになることから、それぞれ別の成分として区別されるようになるということです。

ここでは、「キチン」と「キトサン」、そして「キチン・キトサン」という3つの呼び方について詳しく解説してみたいと思います。

1.キチンとは

キチンとはN-アセチルグルコサミンという基本分子がたくさん繋がってできたポリマーです。

ポリマーとは同じ小さい分子の繰り返しによって構成される物質のことです。

キチンが含まれるものには、動物だとカニやエビの殻、昆虫などの外骨格、イカの筋、サンゴやイソギンチャク、植物の仲間だとキノコやカビなどがあります。

このようにキチンは私たちにとって、とても身近な成分です。

あの忌まわしいゴ○○リにもあるという事なので、自然界で生物生産される量はとてつもなく大量です。

それは、木や草などを構成しているセルロースに匹敵すると考えられていて、推定100億トンとも1000億トンとも言われています。

キチンのフレーク

1-1.キチンの特徴

キチンは栄養学的(性能)では食物繊維、化学的(成り立ち)では多糖類に分類されます。

食物繊維とは、人の腸内で消化されない難消化性成分の事で、多糖類とは単糖が多数つながって出来た成分の事です。

キチンは単糖であるN-アセチルグルゴサミンという物質がたくさん繋がってできています。

N-アセチルグルコサミンは膝などの軟骨成分の元になっている物質で、サプリメントなどでも人気があるので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

カニ殼から取り出したキチンの見た目は、無色または白っぽい感じのフレーク状で、大抵はそれを細かく粉砕した粉末状に加工されます。

キチンは、水やその他の溶媒には簡単に溶けないという性質があって、キチンの研究を遅らせる原因の一つになっています。

1-2.キチンの働き

キチンは食物繊維として腸内環境改善などの役割をはたします。

ところが、液体に溶かしにくい性質があだとなって、実験用素材としては扱いが悪く、研究データはそれほど多くありません。

ただし、生体に対する親和性が高いことから、人工皮膚や手術用の縫合糸などに使われています。

2.キトサンとは

キトサンとはグルコサミンという基本分子がたくさん繋がってできたポリマーで、キチンを原料として作られます。

天然ではカビの仲間などに存在していますが、現在利用されているキトサンのほとんどはキチンを化学処理して作られたものになります。

キトサンのフレーク

2-1.キトサンの特徴

キトサンも栄養学的には食物繊維、化学的には多糖類に分類されます。

キトサンはグルコサミンという物質で構成されています。

グルコサミンとはN-アセチルグルコサミンからアセチル基というものが外れた状態のもので、こちらも膝関節などの軟骨成分の元になる物質です。

キチンからキトサンを作るときに、脱アセチル化という言葉を使いますが、それは上記のことを指しています。

見た目はキチンもキトサンもあまり変わりがありませんが、キトサンの方が白っぽさが抜けて、フレーク状にすると少し透明がかって見えます。

キトサンもキチン同様水には溶けませんが、酢酸やクエン酸などの薄い酸には簡単に溶けます。この性質が、キトサンの研究を大きく前進させることになりました。

キトサンにはもう一つ大きな特徴があります。

それは、自然界に存在する食物繊維としては唯一キトサンだけがプラスに荷電しているということです。

2-2.キトサンの働き

前項でも触れましたようにキトサンはプラスに荷電しているということで、生体に様々な働きをもたらします。

これは、キトサンを摂取して体内に取り入れたときに、マイナスに荷電している物質、例えば塩素や脂肪酸、胆汁酸やその他の化学物質などと結合して、体外に排出したり、吸収を遅らせることになります。

もちろん吸収されずに腸管を通過することによって、食物繊維としての効果も発揮します。

キチンを溶かす事のできる溶媒は限られている為、キチンの溶液を作る事は困難です。

ところが、キトサンは薄い酸に容易に溶けるという性質を持った為、研究材料として取り上げられ、多くの研究成果を残しました。

その種類の多さから、キトサンは機能性食品ならず、多機能性食品だと主張する研究者もいるほどです。

3.キチン・キトサンとは

2項で触れましたようにキトサンはキチンから作られるもので、性質の異なる物質ということがお分りいただけたと思います。

では、どうしてキチン・キトサンという呼び方があるのかというと、キチンからキトサンを作るときに、その全てがキトサンになるのではなく、通常10~20%程度はキチンのまま残っている事があるからです。

また、構造の一部は違うものの、出発原料は同じなので似ているところもたくさんあることが、キチン・キトサンと呼ばれる理由の一つになっています。

キトサンといっても、厳密にはキチンとキトサンの混合物のことを指すので、つまりキトサン=キチン・キトサンという事でご理解いただければいいと思います。

まとめ

サプリメントとして有効なキトサンは、元はキチンだった、そしてキトサンには一部キチンが含まれていることから、キチン・キトサンと呼ぶ事があるとお分かりいただけたと思います。

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